侮れない大学受験費用

豊かな人生をあなたと一緒に考えるお金の専門家、ファイナンシャルプランナーの倉重です。

お子様が生まれると最初に入る保険に「学資保険」があります。
相談者にその加入目的を訪ねると、ほとんどの人が「大学４年間の教育費の一部としての蓄え」と答えられます。

私は以前、このホームページのブログの中で、奨学金について記載したことがありますが、これもメインは大学入学後のお金の話です。
しかし、意外とかかる大学入学の直前費用は多くの人が見落としがちです。

今回は、この大学受験費用についてお話ししたいと思います。

願書代

小さい金額ではありますが、出願に関する費用で、募集要項代・願書代・成績証明書代などがあります。
願書代は、私立大学は平均１，０００円くらい、国公立大学は基本的には無料です。

受験料

国公立大学と私立大では国公立大学が安価、私立大は大学によってバラツキがあります。

センター試験：３教科以上１８，０００円
　　　　　　　２教科以上１２，０００円
　　　　　　（成績通知を希望する場合、プラス８００円）


国公立大学・２次試験：平均１７，０００円
私立大学・一般入試：文系・理系　平均３５，０００円
　　　　　　　　　　歯学系・医学系　平均５０，０００円


＊私立大学の受験料を抑える方法
　・私立大学でセンター試験利用入試は、一般入試より安くなる場合があります。
　・同じ大学でいくつか学部を受験するとき、２学部目の受験料が安くなる場合があります。

ほかの大学で違う学部を受験するより、同じ大学で違う学部を受験する方が受験料を抑えられてお得だと思います。

交通費・宿泊費

遠方の大学を受験する場合は、交通費や宿泊代もばかになりません。

仮に栃木県にお住いの方が宿泊して首都圏の大学を受験する場合
　交通費：平均１０，０００円（例：宇都宮～首都圏往復）
　宿泊費：平均８，０００円～１５，０００円 / １泊
※保護者がお子様に同伴する場合は、その分の交通費・宿泊費が必要になることも頭に入れておきましょう。


＊交通費・宿泊費を抑える方法
大学によりますが、「地方試験」を実施していることがあります。
受験する大学の現地まで行かなくても、地方の都市が受験会場になり受験ができます。

受験会場が、自宅に近ければ交通費・宿泊費が抑えられるので「地方試験」を実施しているか確認しておきましょう。

大学受験費用のシミュレーション

現在、日本の受験生の平均受験数は５校～６校ぐらいだそうです。
チャレンジ校１校、実力相応校２校、すべり止め校１校、国公立１校といった感じでしょうか。

今回は以下の５校で費用をシミュレーションしてみましょう。

地元の国立大学１校、地元の私立大学１校、首都圏の私立大学３校を受験した場合


もし、先述した保護者同伴の場合だと、なんと２８７，０００円！！
・・・・・侮れませんね。

合格が決まった大学に支払う費用

合格が決まったら、指定された期日までに入学金を納付しなければなりません。
入学金の平均は２５万円～２８万円位、一度納めた入学金は返金されません。

複数の受験をした場合、それぞれの合格発表日と入学金納付期限のスケジュールを調べておくことが重要です。
これを怠ると合格が決まるたびに入学金を納めなければならないことになり、無駄な出費になりかねません。

最終的に第一志望に合格した時、入学金・授業料等が足らないなどという事態に陥らないように十分注意しましょう。

自宅外通学の場合

自宅から通学できない大学に入学するときは、下宿を探すことになります。
下宿を探すときの交通費・宿泊費、そして一人暮らしの家具・家電に引っ越し費用等がかかります。
この費用も直前費として頭に入れておきましょう。

最後に

今回「侮れない大学受験費用」と題して、入学までの直前費用をお話しさせていただきました。
意外と入学前にも多くの費用がかかることがお分かりいただけたでしょうか。

冒頭に「学資保険」の加入目的は「最もお金がかかる大学４年間の教育費の蓄え」と述べましたが、実はその満期金の使用の実態は直前費用として使われていることも多いようです。

ですから「学資保険」に加入する際は、受験費用が必要となる時期、遅くても大学受験の一般入試が始まる前に満期金を受け取れるよう注意しましょう。

大学入学前・入学後の教育費用をいくら準備しておいた方がいいか？
どういう方法で準備した方がいいか？
分からない方は、私たちおかねの相談室のファイナンシャルプランナーにご相談ください。

子供にかける教育資金・・・どうやって準備したら良いの？？も参照してみてください。